「当社が労働環境で配慮していることは、社員を締め付けないこと。リストラとは、むしろ逆の発想だ」――。
エイベックス・グループ・ホールディングス(AGHD)の松浦勝人社長はこう言ってきた。だが、同社が数カ月前から希望退職者を募っているとの情報が流れている。
「目標はグループ全体1400人の約2割といいます。社員の平均年齢が上がり、数年前まで600万円台前半だった社員の平均年収が700万円以上に増えている。早期退職に応じた社員は退職金が上乗せされるそうです」(関係者)
AGHDは固定費の見直しにも着手している。本社近隣にある子会社を、順次自社の持ちビルに移転させる予定で、すでに「エイベックス・マーケティング」が09年末に引っ越しを済ませた。
AGHDが急に動き始めた背景には何があるのか。CDの売り上げがイマイチなのはレコード会社共通の悩みだが、同社の場合、足を引っ張っているのが映像事業だ。
映画「レッドクリフ」はパート1、2合わせて興収100億円超の大ヒットを記録したが、宣伝広告費と製作費が利益を圧迫したという。
また、昨年5月にスタートさせた携帯電話向け動画サイト「Bee TV」も順調とはいえないようだ。順調に会員数が伸び、すでに90万人を突破しているのだが……。
「サイト利用料は月額315円。会員が90万人いて売り上げは月間3億円ですが、初期投資費用の70億円を回収するのは遠い先の話です」(事情通)
AGHD広報室はリストラ計画について、「そういった事実はございません」と完全に否定している。
社員は松浦社長の言葉を信じるしかない。
割り切り
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